Polymaker PC-MAX レビュー

こんばんは。

現実逃避中のshyachiです。

全然設計が進まない。。。あるあるなんですけど辛いっすね。

さて、今回は、こちらをレビューいたします。

https://www.poly-maker.jp/pc-max.html
強化ポリカーボネートのPC-MAXフィラメント

3DプリンタフィラメントのPC-MAX(Polymaker製)です。

このフィラメント、とあるプロジェクトで

  • 靭性がある
  • 強度も必要
  • そこそこ剛性もいる
  • でも3Dプリンターで作りたい

という欲張りな願望のもと、テスト的に買ったものです。

このフィラメントを選んだ理由は、やはりポリカーボネートだからです。

ポリカは強く、しなやかというイメージが強く、それが普通にプリントできるんだからすごい!

推奨の印刷設定はこんなかんじ

推奨設定

そう、250℃から対応しているので、大抵のプリンターでプリントできます。これは大変大きい。

そして買ってみて実際に出力したところ、こんな感じのパラメータが良さそうだとわかりました。

  • ノズル径:0.6mm
  • プリント温度:255℃
  • ヒートベッド温度:80℃
  • 基本印刷速度:40mm/sec
  • レイヤー厚さ:0.2mm ~ 0.3mm
  • インフィル:100%

はい、感想とともに一個づつ解説します。

まず、ノズル径ですが、0.4mmでないのは単純に私がよく大きな造形物を作るからです。スピード重視の選択という感じで、特にこのフィラメントに固有の設定ではないです。

次にプリント温度なんですが、これが結構悩ましい。実際に出力してみると、250℃行く前辺りからスムーズに出力できるんですが、実はある欠点があります。

積層方向の接着力が弱い

そうなんです、一般的にも弱いのですが、特に弱く感じます。逆に

印刷方向に対してはべらぼうに強いです!!

この特性上、極力温度を上げ気味にして、周辺温度も高めにしてやる必要がありそうです。イメージはABSみたいな。

そうすると、多少ですが、接着力が良くなります。ただ、250℃以上で糸を引きやすくなるので、ちょっと上げて255℃としました。

ちまみに、サポート材はかなり取りやすい方です。

ヒートベッド温度なんですが、どうしても収縮があるため、高めの方が良いです。80℃以上でもいいかもしれません。

で、定着面なんですが、 「BuildTak」なるシートが推奨らしいです。調べてみるとわかりますが、これがかなり高い。ついでに、公式サイトからは購入できないため、日本の国内流通ルートから買うしかないんですが、これがさらに高い!

よってBuildTakは使わないでなんとかしようとした結果、以下のようになりました。

  • カプトンテープ:駄目。全然くっつかない。のり付けても駄目。
  • PEIシート:素晴らしい定着力。ただし、シートに癒着して剥がれなくなる。
  • 3Mのマスキングテープ+アラビックヤマトのスティックのり:結果これに落ち着きました。十分な定着力、安価。ただし、ある程度大きい造形になると、テープの接着が負けて、土台ごと離れる。

とまあ、こんな感じです。

オーソドックスなマスキングテープ+のりがベストです。ただ、収縮があるため、大きい造形になるとテープの接着面ごと剥がれます。これでもわかるように、

収縮がかなりあるので大きい造形には向かない

です。

印刷速度は普通ですかね。ちょい遅めにしてるのは私のプリンターが高速印刷に向かないためです。

レイヤー厚さは厚めのほうが良いです。強度が出ます(積層面が少ないほうが有利なので)

インフィルは剥がれやすい特性を持ってるので、極力多めがおすすめです。

以上、総合すると、

べらぼうに強い面と、反りやすく剥がれやすい面を持つ、強度が必要な小部品向けフィラメント

です!

正直、ちょっとクセありですね。

決して万能ではないです。

でも、うまくハマれば超強いので、ロボ作成とかにおすすめできそう。

以上、PC-MAXのレビューでした。

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