ディスクリートヘッドホンアンプ第三段

こんにちは。現在台風21号チュービーの真っ只中で書いています。

大阪市内はものがぶっ飛んでいてかなりやばいです。サイレンもなりっぱなし。

こんな中ですが、ディスクリートオペアンプの改良版が完成しました。

全体像
オペアンプ単体

見た目は前回とあまり変わり映えしませんね。回路図は下の記事通りです。

ディスクリートヘッドホンアンプ第二弾 ~実装編~

とりあえず、3度めの試作だからか、素直に動いてくれました。定電流段は1.5mAで動作させ、出力段は合計30mAのアイドル電流を流した状態です。

早速計測すると、

無負荷フルスケールの入力時の波形

おお?

THD=0.00117%!

やっとここまで来ました。

測定系のTHDも0.001%なのでTHD=0.001%以下の歪です。もちろんノイズも皆無です。(触ったときには入力インピーダンスが高いのでハムノイズを拾いますが

信号系にはICを一切使わず、ここまでこれたのは正直うれしいです。音云々の前に、性能はあって損はないですからね。

意外だったのはここから

とりあえず、iPodの出音と同じならいいな、程度の感覚で聞いていたのですが、どうも違う。

歪んでないしノイズもないのに出音が違う

ちょっとよくわかないのですが、実際そうなのです。アンバランス入力でゲイン1でアンバランス出力というだけですが、それでも出音が明らかに異なります。

まず、音の立ち上がりが早く感じます。さらに低音の出方が張りがあります。そして分離感も良い…

WestoneのUMpro10とSENNHEISERのHD800Sの両方とも同じ傾向を感じました。

とにかく

なんかわからんけど音がいい

のです。

特に、UMpro10は今まで聴いた中で一番の出音です。

電源が貧弱だからか、多少の粗さを感じますが、それでも有り余るほど良さを感じます。

正直ここまでとは思ってなかったです。

「ディスクリートは音がいい」というのは適度な歪みからくるものだと思ってました。それは今回否定されていると思います。数ppmしか歪んでないので、ほぼ別の要因が支配的だと思います。

場合によっては、クロストークがいい感じに入ってるとかありそうですが。

とりあえず、オペアンプ単体は完成の域に入りました。あとは微調整と電源など母体になる基板の方ですね。

次は電源かな。

“ディスクリートヘッドホンアンプ第三段” への6件の返信

  1. ディスクリートですとpn分離されてますし余計な容量がつかないって言うのはあるかもしれないと個人的には思ってます

    1. そうですね、PN分離はありそうです。627オペアンプもそれでしたな?余計な容量という意味だと微妙かもしれません。トランジスタが大きいし、引き回しも長いので。

  2. 負荷抵抗が小さいと、ipodの音質が低下するのかも知れませんね。今回作られたヘッドホンアンプが、理想的なインピーダンス変換器として働いて、音源本来の音質を引き出せたのかも知れません。

    1. なるほど、それはあるかもしれませんね。基本的には、インピーダンス変換器としか機能してないので、正しいかもしれません。

  3. 測定系のTHD=0.01%で, 仮にアンプを含めてのTHDが 0.03%だったら アンプ単体の計算って単なる引き算でしょうか? それとも、√(0.03^2-0.01^2)になったりするのでしょうか。

    1. すいません!返信大変遅くなりました。

      √(0.03^2-0.01^2)が正しいと思います。測定系のTHDをどうやってとらえるかによると思いますが、無視できるほど小さなTHDでないかぎり、加算するのが順当かと思います。

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